小学生の姪(めい)っ子「ももちゃん」は、認知症のひいおばあちゃあんと一緒に住んでいました。 老人性うつ病の祖母と暮らした経験から、「ももちゃん」への語りを通して、ひいおばあちゃんとの心地よい過ごし方についてつづります。
2014年12月17日水曜日
おばあちゃん、お薬イヤなの…?
ももちゃん、ももちゃんのおばあちゃんは、ご飯のあと、ちゃんと認知症の薬を飲んでるんだってね。いやがってないみたいで、よかったね。
私のおばあちゃんは薬をいやがって、全然飲もうとしなかったの。
最初のころ、おばあちゃんにどうしても薬を飲んでもらおうとして、わからないように、ご飯にふりかけたことがあったの。猫が具合が悪いとき、お医者さんに「ご飯に混ぜてください」と言われたことがあったから、そんな感覚だったのかもしれない。
たしかね、おばあちゃんは「このご飯には毒が入っています」と言って、食べなかった。それからおばあちゃんは、薬が入っていなくてもしょっちゅうご飯を嫌がったの。おばあちゃんは食べ物の中で白いご飯が一番好きだったのに、そのご飯を、信じられなくなっちゃった。薬を無理に飲ませようとしたのが、ますますおばあちゃんの具合を悪くしちゃったんだよね。
結局、おばあちゃんは薬を飲まなかったけど、だんだん「うつ」はよくなったよ。今思えば、薬なんてそんなに大事じゃなかったんだと思うの。おばあちゃんにとっては、心が元気になることのほうがずっと大事だったから。薬を飲むより、お母さんと一緒にご飯を食べたり、定期的にヘルパーさんに会ったり、ヘルパーさんに手伝ってもらって、歯みがきとか、大好きな洗濯をしたりすることのが、ずっと、おばあちゃんにはよかったと思うの。
認知症も、心が元気なことが大事だものね。薬を飲めなくてもそんなに心配することないと思うよ。
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