2016年10月5日水曜日

言葉に出せなくても、感じているよ

ももちゃん、ももちゃんのおばあちゃん、この前会いに行ったら、「はぁ」とか、声は少し出たけれど、もう、私たちに言葉を返してくれなかったよ。

私のおじいちゃんもね、段々と病気がちで具合悪かったんだけどね、亡くなる何日か前から、突然言葉をしゃべらなくなっちゃったの。そのとき私は、「おじいちゃん、言葉を忘れちゃったのかな?」と思っていたの。でも、この前ももちゃんのおばあちゃんを見て思ったの。言葉をしゃべるだけの、力がなくなっちゃったのかな?って。

でもね私のおじいちゃんは、表情や目から、すごく言いたいことがわかったの。頑固で普段は何をしもらってもいじけてたけど、亡くなる何日か前はすごく素直だった。母が親切にしてあげたとき、涙ぐんでいたこともあったよ。おじいちゃんの涙を見たのは初めてだったから、家族もびっくりしていた。

ももちゃんのおばあちゃんもね、会話はできなかったけど、おばあちゃんの目の前に顔を近づけると、しっかりと目を合わせてくれたよ。そうすると、ご飯も、ちょっとだけ大きく口を開けて、一生懸命食べてくれていたよ。

おばあちゃんがしゃべれなくても、いつもと同じに、「おばあちゃん、大好きだよ」って気持ちで接していれば、きっとおばあちゃんも、感じてくれていると思うんだ。

2016年6月5日日曜日

おばあちゃん、手がパンパンだね

ももちゃん、ももちゃんのおばあちゃん、最近手がむくんで、すごく大きくなっちゃったんだよ。手をしばらくマッサージしてあげたら、いくらかよくなったみたいだったよ。少しでもむくみが取れるといいね。

おばあちゃん、以前お家で暮らしていたときは、足がむくんじゃってたんだってね。座っていることが多かったものね。今はほとんどベッドに寝ていて、施設の方で、足はクッションの上に乗せて少し高くしてくださってるから、足のむくみはないみたいだね。

私のばあちゃんはね、お水を飲むのを嫌がって、水分があまり摂れていないとき、よく足がむくんだよ。
おばあちゃんの施設の職員さんに、「どうしたらむくみが取れるでしょうか?水分が足りないんでしょうか?」って聞いたら、「水分もだし、栄養も足りていないんですよね」とおっしゃっていたよ。ももちゃんのおばあちゃんの場合、ご飯は結構食べられているんだけど、栄養を吸収する力も落ちちゃっているのかもしれないね。

おやつにプリンを持ってきたって職員さんに相談したら、「栄養もあって助かるから、ぜひ食べさせてあげてください」って言ってくれたよ。おばあちゃん、もう一度のご飯で沢山食べることはできないけど、大好きな甘いものでもいいから、少しずつ、食べさせてあげたいね。


2016年3月18日金曜日

自分の親の最期

ももちゃん、私たち、どうして毎月わざわざ車で2時間もかけて、おばあちゃんに会いに来てると思う?おばあちゃんが急に一口も食べられなくなっちゃって、最期のときが来たら、「あのとき会っていれば」って後悔しないように、1回でも多くおばあちゃんの顔を見たいと思って来ているの。

最近私のお母さんが話してくれたんだけどね。お母さんは、一緒に住んでいたのにね、おじいちゃんが亡くなったときも、おばあちゃんが亡くなったときも、あまりに突然に感じて、信じられなかったんだって。おじいちゃんは病院の入退院を繰り返していて、具合が悪くなってしょっちゅう救急車で運ばれていたし、おばあちゃんは寝たきりが続いてた。今思えば2人ともいつ亡くなってもおかしくなかったのに、全然そんなこと、考えつかなかったんだって。

お母さんは言ったの。「まさか自分の親は死なないだろう」って思っちゃってたんだって。生まれたときからずっといたから、親がいなくなるなんてこと、考えられなかったんじゃないかって。目の前で起きていることを、受け入れられないんだね。

だから、孫世代の私たちの出番だと思ってる。おばあちゃん自身も一日一日がやっとだけど、今まで介護してきたじいじ、ばぁばにとっても大変な時期だよね。私たちで少しでも、心を支えてあげたいと思うの。

2016年3月13日日曜日

おばあちゃん、首が重たいね

ももちゃん、やっぱりプロのヘルパーさんたちってすごいね!この前おばあちゃんに会いに行ったときね、施設の職員さんが助けに来てくれて、すごく助かっちゃった。

おばあちゃん、もう首を持ち上げる力も弱くなっちゃって、ご飯のときも、首をペコンと下げたまま、全然食べられなかったんだよね。そうしたら、通りがかった職員さんが来てくれてね、「長い時間だと疲れちゃうかもしれないんだけど、こうやって頭を支えてあげてるんですよ」っ言って。おばあちゃんのおでこに優しく手を当てて、落っこちちゃう顔を支えて見せてくれたの。

職員さんがやってくれたように支えながらご飯を食べさせてあげたら、ご飯もほとんど食べられたんだよ。この前ももちゃんと一緒だったときはほんの数口しか食べられなかったもんね、よかったね。

ご飯のあとね、おばあちゃん、ぱっちり目を開けて、久しぶりに、私たちに話しかけてくれたんだよ。最近ずっと寝ちゃったままで、元気もなかったから、すごく嬉しかった。

おばあちゃんにはちょっと不便な姿勢かもしれないけど、ご飯だけは、しっかり食べさせてあげたいよね。食欲はあるんだけど、首を起こす元気がないときは、またやってあげようと思って。

2016年3月10日木曜日

おばあちゃん、会いに行くよ


ももちゃん、おばあちゃん、施設に入ったからって安心できないんだよ。色んな人から聞いたの。大体の人がね、施設に入ると衰えるのが早くて、あっという間に亡くなっちゃうこともあるんだって。

おばあちゃんの施設の所長さんも言ったんだってね、「一週間に一度は会いに来てあげてください」って。なるべく余裕があるときは会いに行ってあげたいね。今日はももちゃんも、一緒におばあちゃんの顔を見に来てくれてありがとう。

今日は職員さんに時間を聞いてお昼ご飯のときに来たから、ちょっとでも起きてるおばあちゃんに会えて、ご飯も食べさせてあげられてよかったね。
私が話し相手のボランティアで老人ホームに通ってたときは、午後はほとんどのおじいちゃん、おばあちゃんが寝ちゃってて、行ってもあまり意味なかったよ。私は10時のジュースを飲む時間に合わせて行ってたの。

施設によって違うだろうから、職員さんに、いつの時間が会いに来るおすすめか、聞いてみるのがいいよね。

2016年2月26日金曜日

元気だったときの人間関係もあるから


ももちゃん、この前ね、「家族の人は、できるところまで介護すればいいんだね」っていう話、したでしょう?人によって「できるところ」がどこまでかって、違うんだよね。「ああ、私は酷いんだわ」とか、自分を責めること、ないよね。

その理由の大事な一つがね、介護する人の気持ちだと思うの。例えば、おばあちゃんが元気だった頃、お嫁さんのばぁばと、どんな風に仲良くしてたかってこと。
ももちゃんだって、大好きなお母さんなら、すぐ肩もんであげたくなっちゃうけど、学校のこわい意地悪な先生だったらイヤとか、あるでしょう?

「今はもう具合が悪くて、助けが必要でかわいそう」って、今まで嫌な気持ちを持っていたのを乗り越えることもできるかもしれない。でも、大変な労力がいることだよね。介護って期間も長いから、無理なくやるのがいいよね。

2016年2月19日金曜日

おばあちゃんの部屋を飾ろうよ


ももちゃん、今度おばあちゃんの施設の部屋に、飾る写真を持ってこうと思うの。どうかな?おばあちゃんの元気だった写真とか、ももちゃんたち、家族の写真とか、動物とかお花とか、何か心が和むもの。絵とか、何でもいいよね。ももちゃんが学校で作った絵とか工作とかも、貸してくれる?

ばぁばは「おばあちゃんはわからないから」って言うけど、おばあちゃんに会いに行く私たちも元気になれるし、施設の職員さんたちも、明るい気持ちになれるかもしれないじゃない?おばあちゃんはこれからますます弱ってくかもしれないけど、なるべく笑顔でおばあちゃんと接したいと思って。

写真立てとか、落ちやすい物は危ないから、簡単な台紙に貼って、壁に飾れるようにしてくね。

2016年2月12日金曜日

焼き魚もパサパサして…


ももちゃん、おばあちゃん、焼き魚を全然食べないんだってね。これも、好き嫌いとかじゃなくて、食べられないんじゃないかな?

おばあちゃん、食事のとき、いつもすごく苦しそうな顔して飲み込んでるね。飲み込む力が弱くなってくると、水気がないものがかなり食べづらくなるんだよね。焼き魚も、パサパサして飲み込むのが大変なんじゃないかな?

私はね、近所の仲良しのおばあちゃんに干物とか、焼き魚をおすそ分けするときは、必ず大根おろしを付けてる。消化にいいのもあるけど、大根おろしと一緒に食べるだけで、ずいぶん水っぽくなるじゃない?そんなにお口の力が弱ってなければ、十分食べられる。

ももちゃんのおばあちゃん、この前、鮭を焼いたときに、とろみがついた甘酢あんを作ってあげたら、すごく喜んで食べてたね。もともと甘いものが大好きだからね。

『栄養と料理』(2015年9月号)に載ってた手作りのとろみあんを、量を減らして作ったんだよ。
全部合わせてお鍋で弱火で温めるんだけど、電子レンジで軽くチンしたらOKだったよ。

●甘酢あんの材料
水 200ml
砂糖 大さじ2
しょうゆ、酢 各大さじ1
片栗粉 小さじ1

2016年2月11日木曜日

生野菜はしんどいね


ももちゃん、おばあちゃん、生野菜はほとんど食べないんだってね。みんなと一緒のご飯で出たときは一生懸命食べようとしてたけど、飲み込むときなんて、すごくしんどそうな顔してたよ。好き嫌いもあるかもしれないけど、お年寄りだから、火の通った野菜のがいいんじゃないかなぁ。

生野菜を食べると身体が冷えるから、胃腸の調子が悪かったりすると、食べるのもしんどいよね。お年寄りのおばあちゃんはあまり食べたくないんじゃないかな。あとね、近所のおばあちゃんが教えてくれたんだけど、歯が悪いと、生野菜が食べづらいんだって。そのおばあちゃんは、キュウリの皮でも噛みにくいって言ってた。シャキシャキしてて噛むのが大変なんだね。

私のおばあちゃんは、ひじきの煮物とか、柔らかく煮たきんぴらぼごう、小松菜の煮浸しみたいな、柔らかい野菜のおかずをすごくよく食べてたよ。作り置きでいいよね、食べやすいものをたべさせてあげたいね。

2016年2月10日水曜日

おばあちゃん、いつも眠そうだね


ももちゃん。ももちゃんのおばあちゃん、急に体の力が弱くなって、歩くのもふらふらしちゃうようになる前は、昼寝がすごく多くなってたよね。たしかに以前、夜眠れない分、昼間にちょっとウトウトしたりしてた。それが、日中ほとんど自分の部屋や食堂の椅子で寝てて、夜も夕ご飯が終わるとすぐに眠そうだったよね。私、それが大事なサインだったんじゃないかと思うの。体力が落ちてたんじゃないかな。

実はね、私も少しの間、食事のカロリーが少なかったとき、同じようになっちゃったの。昼ご飯のあとすごく眠くて、疲れやすかったの。体重も段々減ってた。筋力が落ちて、それで体力も落ちてたんだと思うの。
ももちゃんのおばあちゃんも、昼寝が多かった頃は、ご飯を、おかずと合わせても、何口かしか食べてなかったじゃない?

私はね、3つのステップで体重もまた増えて、体力がついてきて、今は風邪も引かなくなったよ。1つめはまず、食事のバランスを見直して、量も増やしたし、ちゃんと栄養を摂ったの。2つめに、筋力を使う運動をで少しでもするようにしたの。3つめに、夜ちゃんと寝たの。もう大人で背は伸びないけど、ももちゃんたちにに負けないで、身体を大きくするのに大事なことを、続けていきたいと思ってる。

ももちゃんのおばあちゃんみたいな歳だと、やっぱり、まず始めるのはご飯だよね。おばあちゃんは言わないけど、食欲がないんじゃなくて、歯が悪いとか、飲み込めないとか、上手く食べられないのかもしれないよね。なんとか、食べる量が1人前に近づけるように、食べさせてあげたいね。

2016年2月9日火曜日

してあげられることまでで、いいんだね


ももちゃん、おばあちゃん、施設に住むことになって、よかったね。

毎日会えなくなっちゃったけど。トイレに行く手伝いもしてもらえるし、柔らかくて食べやすいご飯を、時間をかけて、残さないで食べてるんだってね。ご飯のあとはお口もきれいにしてもらってるんだってね。

じいじとばぁばは入所が決まる前、おばあちゃんの具合が悪くて本当に大変だったんだってね。夜中にトイレに起きたら一緒に起きて連れて行ってあげるのに、交代で同じ部屋に寝てて、ほとんど眠れなかったんだってね。おしめを替えるのも、着替えも、全部、ばぁばが一人で世話していたものね。

今は、心と時間に余裕を持って、おばあちゃんに会いに行けばいいんだものね。もうおばあちゃんに怒鳴ったりしないで、みんなが優しくしてあげられるようになったものね。おばあちゃんも、笑顔が戻ったね。

家族の人が、全部介護をしてあげなくてもいいんだよね。できることをやってあげて、「無理だな、嫌だな」と思うことは、介護サービスの力を借りればいいんだよね。