2015年3月14日土曜日

名前は忘れちゃっても、大事に思ってるよ



ももちゃんのおばあちゃん、ももちゃんの名前も、ももちゃんがひ孫だってことも忘れちゃって、名前を呼んでくれないんだってね。私も、おばあちゃんの孫の嫁だってこと、忘れられちゃってるみたい。

認知症の人は、昔のことは覚えてても、最近覚えたことほど、忘れちゃうんだよね。ももちゃんや私は、おばあちゃんが年取ってから覚えた人だから、しょうがないか。息子のじいじのことは最近まで覚えてて、「お父さん」って呼んでたもんね。

でもねももちゃん、おばあちゃん、名前は忘れちゃっても、私たちのこと、家族や親戚だってことはわかってて、大事に思ってくれてるみたいだよ。

おばあちゃんがデイケアセンターにお泊まり行っているときに会いに行くでしょう、するとおばあちゃん、いつも「ああ、知ってる人がいてよかった。会えて嬉しいよ」って、すごく嬉しそうにしてくれるの。
「ここは知らない人ばかりで」って言って、おばあちゃん、寂しかったみたいなんだよね。職員さんは「いつもよくいらしていて常連さんなのに」って笑っているけどね。

いつもなんとなく会っていても、おばあちゃんにとって、知らない人は知らない人、たまにしか会えなかったり、名前は忘れちゃってても、家族は家族なんだね。だからね、名前を呼んでもらえなくても、私は、おばあちゃんが安心して笑顔で話してくれるだけで、嬉しいんだよ。