小学生の姪(めい)っ子「ももちゃん」は、認知症のひいおばあちゃあんと一緒に住んでいました。 老人性うつ病の祖母と暮らした経験から、「ももちゃん」への語りを通して、ひいおばあちゃんとの心地よい過ごし方についてつづります。
2014年9月17日水曜日
もう、がまんしなくていいよ
ももちゃん、ももちゃんのおばあちゃんって、昔は無口で、あまりしゃべらなかったんだって?今はご飯のときも「これおしょうゆかけちゃおか」とか何でもしゃべってて、いつも笑ってて、楽しそう。
おばあちゃん、実は寂しがり屋さんで話すのが好きそう。ずっとしゃべりたかったんだけど、だんなさんの前ではおしとやかにしたり、おしゃべりになりすぎないように、がまんしてたんじゃない?
元気だったころのおばあちゃんは、ものすごく働き者だったんだってね。ゴマの実ができたら作ってた話とか、ピーナッツみそが上手だったとか、色々聞いたよ。お盆にはおまんじゅうやぼたもちも作って…。本当に真面目で、みんなのために休みなく働いてくれてたんだろうね。
私のおばあちゃんはね、長い間ずっとがまんしきて、「もうがまんできない!」って爆発してうつになった感じだったの。うつになる前は、おかずを食べる順番さえおじいちゃんに教えてもらうくらい気が弱そうだったのに、うつになって、「私は白いご飯です」とか、何でもはっきり言うようになったの。もうがまんしない。人の言うとおりにするんじゃなくて、自分がしたいことをしようとしたんだと思う。
おじいちゃんが生きている間、毎日朝ごはんはパンだったのに、うつになってからは3食ずっとご飯を食べていたよ。「おばあちゃん、ずっとがまんしていたんだね」って、お母さんとびっくりしちゃった。
私は自分のおばあちゃんを見て、うつとか認知症になった人は、「今までがんばりすぎて疲れちゃったんだなぁ」って感じたの。だから、ももちゃんのおばあちゃんにも、優しくしてあげたくなるんだよ。「今まで本当に苦労してきたんだよね。もう、がまんしなくていいよ」って、言ってあげたくなるんだよ。
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